現状に満足することなく挑戦し続ける。有限会社諸見里ポートリー・諸見里治社長の奮闘エピソード

「沖縄の経営者特集!」第63弾となる今回は、たまごの生産から配達まで行う創業60年以上の老舗、有限会社諸見里ポートリーの諸見里治社長をご紹介します。

二代目として家業であった養鶏場を受け継ぐものの、台風で1/3の鶏舎と鶏を失うなど、苦労も多かった諸見里社長。
生産と販売を一体化させた経営スタイルに満足することなく、さらに工夫を加え、売り上げを伸ばしていこうと考える諸見里社長へ、これまでの経緯や今後についてお聞きしてきました。

迷いなく家業の養鶏場を継いだ二代目

取材班:起業のきっかけと言いますか、まず創業はいつ頃になるのでしょうか?

諸見里社長:創業は63年で、私は二代目です。

取材班:起業はお父様がされたということですね。お父様が起業したきっかけは何だったのでしょう?

諸見里社長:そうですね、父はもともと琉球大学で鶏の解剖学を専門とする教授だったんです。それで鶏のことをよく知っていたので、養鶏場を開いたという流れですね。

取材班:そうなのですね!治社長が二代目として後を継いだのは、どのような理由がありますか?

諸見里社長:今が2021年で…後を継いだのは28年前ですかね。もともと親から「跡継ぎにならないか?」と話があったんですよ。
父の養鶏場は子供の頃から手伝っていたので、迷いも特になかったですね。ごく自然に「やってもいいかな」と思いました。

取材班:お父様の事業を継がれて、今度は経営者としてやっていく中で、何か大変だった出来事はありますか。

諸見里社長:大変だったのは、台風で養鶏場が飛ばされた時かな。

取材班:えっ!台風ですか!?

諸見里社長:20年前ぐらいですが、かなり大型の台風が来て、鶏舎の1/3程が被害を受けて壊れてしまったんです。
その時はまだ古い建物で、中にいた鶏もみんなダメージを受けて…。助かった鶏もいましたが、それでも1/3は死んでしまいました。

取材班:それは大変でしたね。その後は建て替えて今に至る感じでしょうか?

諸見里社長:そうですね。金融機関からお金を借りて建て替えて、また養鶏の仕事を続けました。

取材班:苦労の上に今の企業活動があるということですね。何か活動を続けるうえで、軸になった御社のコンセプトはありますか?アピールポイントなどもあれば教えて頂きたいです。

諸見里社長:アピールポイントは、生産から販売まで一体化しているということでしょうか。全部を自社で販売している点だと思います。
例えば普通の農家さんだと、農作物を作るだけで、売るのは問屋さんだったりと役割が分かれていると思いますが、うちは生産から販売までを一体化して行っています。

取材班:販売というのはネットでも行っていますか?

諸見里社長:いえ、飲食店や直売、あと量販店、つまりスーパーでの販売ですね。
お取引させていただいているところは、リウボウさんとか、かねひでさん、丸大さん、あとサンエーさんもそうですね。

取材班:大手の企業さんばかりですね!

諸見里社長:イオンさんだけお取り引きがないのですが、おそらく県外企業だからということもあるのかも知れませんね。
他の県内企業だと、飲食店も多いです。それからパン屋さんに加工品の原材料としても販売させていただいています。

取材班:たまご料理を出す飲食店で、諸見里ポートリーと書かれたたまごの箱を見たことがあります(笑)県民にとって、身近な存在だなと思いました。

捨てるものがない循環型のビジネススタイル

取材班:次に御社独自の取り組みについてお聞かせください。何か面白い制度、福利厚生などありますか?

諸見里社長:独自の取り組みというと、循環型農業でしょうか。養鶏場で出た鶏の糞を肥料にして、野菜を作っていますよ。
その野菜を販売する場所として、同じ八重瀬町に「アグリハウス」という直売所を経営しています。

取材班:凄い!野菜直売所ですか。何がきっかけになったのでしょう?

諸見里社長:ある日、養鶏場にたまごを買いに来た農家さんから「野菜も売ったらどうか?」という声があり、野菜販売所を作りました。
農家の方にも直売所として使っていただき、養鶏場で出る鶏の糞を肥料として、アグリハウスに出荷している農家さんに格安で提供販売しています。
この肥料を使って野菜や果物を作り、収穫した農作物がまたアグリハウスで販売されているというわけです。
こうした、捨てるものがない仕組みが循環型農業なんです。

取材班:本当に捨てるところがないんですね。地球にも優しい取り組みで素敵です。
一つ質問なのですが、たまごを産む鶏を育てる際に、特に気をつけていることって何でしょうか?

諸見里社長:一番気をつけているのは、やはり衛生管理です。
鶏に病気させちゃいけないので、鶏舎の中には部外者を入れないようにしています。うちの養鶏場には窓がないのですが、それは温度管理をきちんとするためで、気温・湿度・換気などをすべて人工的に管理していますよ。
冷却装置により、夏季でも鶏舎内は快適温度・清潔さを保てるようになっています。

取材班:養鶏場に窓がないのは一般的なのでしょうか?

諸見里社長:いいえ、日本ではまだ一般的ではないですね。これはドイツ式で、衛生管理しやすいので採用しました。
窓がないと野鳥や害虫が入れず、そこからの被害も防げるメリットがあります。うちにはトータルで9~10万羽くらいの鶏がいますが、1羽たりとも感染病や鳥インフルエンザウイルスにさせるわけにはいきませんからね。
この窓がない施設を取り入れているのは、県内で諸見里ポートリーが初めてです。

生産、販売の一体化に加工を加えていきたい

取材班:ありがとうございます。では、今後どのように事業を展開させていきたいか教えていただけますか?

諸見里社長:加工ですね。今後はたまごの加工に力を入れたいと思っています。
今作っているのは厚焼きたまごです。だし巻きで、すでに販売は開始しているんですよ。リウボウさんで売っているのですが、これをもっと拡大して、他の大手量販店でも販売できればと思ってます。
加工品の販売は始めてまだ一年ですから、これからという感じですかね。

取材班:厚焼きたまご、良いですね!今後はだし巻き以外の商品もお考えですか?

諸見里社長:そうですね…何かやりたいとは思うのですが。ケーキ屋さんとかできたら面白いけど(笑)

取材班:ケーキ大好きです(笑)

諸見里社長:やりたいね(笑)でも今、白バラさんとかエーデルワイスさんとか、大手のケーキ屋さんとも取引しているから難しいんですよ。

取材班:残念ですが、そこのケーキ屋さんに行くと諸見里ポートリーのたまごを使ったケーキが食べられますね!
ちなみに、だし巻きたまごのアイデアはどこから閃いたのですか?

諸見里社長:だし巻きたまご屋さんが世の中にあまりないので、やってみることにしたんです。
コロナの影響が出る前は、県内のホテルにもうちの厚焼きたまごを卸したり。あと、お寿司屋さんとも取引していましたね。

取材班:やはりコロナの影響は大きいと。

諸見里社長:大きいですね…。もっと売り上げを伸ばしていこうと考えるなら、大手の量販店にさらに商品を入れるしかないかな。

起業したい方へのメッセージ

取材班:最後に起業したい方へのメッセージをお願いします!

諸見里社長:そうですね、学んできたことは必ず活かせると思っていますから、まず学んでください。何も分からない状態でスタートをして、それから学んでも遅いですから、先に学ぶ努力をしましょう。

取材班:学ぶ努力が大事ということですね、ありがとうございます!

有限会社諸見里ポートリーの情報はこちら

今回ご紹介した有限会社諸見里ポートリー様には、たまごの生産・販売だけに止まらず、新しい仕組み作りにも奮闘する諸見里社長がいらっしゃいました。

二代目として現状に満足するのではなく、変わりゆく時代を常に意識しながら、さらに変化し続けていく姿勢を学びとれた気がします。

そんな諸見里社長がおいしいたまごを生産・販売している、有限会社諸見里ポートリー様の事業所情報は下記よりご確認いただけます。

事業所名 有限会社諸見里ポートリー
アクセス
住所 〒901-0416
沖縄県島尻郡八重瀬町字宜次562番地
電話番号 098-998-8623
公式HP http://www.moromizato-poultry.com/

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