【沖縄の経営者様向け!】コロナによる売上減少を助ける事業再構築補助金とは?誰でも分かる基礎編

コロナの影響による売上減少を打開するための方法として、沖縄でも様々な補助金や給付金制度が出ていますね。中には『事業再構築補助金』を検討されている方も多いと思います。
ただ…補助金のお話はとにかく言葉がややこしく、内容も理解しづらいものばかり…。

そこで、本記事ではできる限り専門用語を省き、分かりやすく噛み砕いて『事業再構築補助金』についての基本を2記事に分けて解説します。

最後まで読んでいただくと、事業再構築補助金制度の基本的な点が理解していただけると思います。皆さまの事業再構築の一歩を後押しできれば幸いです。

※必ずご確認ください※
本記事は、「令和二年度第三次補正 事業再構築補助金 公募要領 (第3回) 」(公募期間:令和3年7月30日(金) ~ 令和3年9月21日(火)18:00まで)の内容を元に作成しています。今後制度が変更される可能性があります。また、解説内容は重要な点のみを簡潔に解説することを目的とし、細かい規定を省略しています。申請にあたっては中小企業庁の事業再構築補助金サイトにて最新の情報をご確認ください。

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事業再構築補助金とは?

事業再構築補助金とは、コロナによって売上に影響を受けた中小企業等を応援するための支援策です。もちろんどんな企業でもOKというわけではありません。
☝コロナによって売上に大きな影響を受けた中小企業等
☝新しい製品やサービスで業績を回復しようとする中小企業等
が基本的な支援対象です。

第3次公募の変更点

2021年7月30日から、第3回目の公募が開始されました。変更点だけを知りたいという方はこちらをご覧ください。

※画像元 事業再構築補助金運営事務局「第3回公募の主な変更点」

最低賃金枠の創設
厚生労働省が公表した最低賃金引上げの方針を受けたものと思われます。補助率が高く、採択率も優遇されます。

通常枠の補助上限額の見直し
通常枠の補助金額の上限が、6,000万から8,000万に引上げられました。

その他の運用の見直し
・売上高減少要件の対象期間の拡大
以前は2020年10月以降の売上が減ったかどうかを確認されましたが、今回から2020年4月以降の売上が減ったかどうかに変わりました。

・売上高減少要件の代わりに付加価値額の減少でもOK
売上が減っていなくても、人件費+減価償却費+営業利益の合計が10%以上減っていればOKとなりました。

・新規事業の製品やサービスについて、以前は「過去に製造等した実績がない」という条件から、「コロナ前に」という条件に緩和されました。
※コロナ前=2019年1月~12月、2020年1月~3月

もらえるお金?返さなきゃいけないお金?

事業再構築補助金は基本的には「もらえるお金」です。特徴は以下の通りです。

☝審査に合格した企業だけにお金を出す
☝新しい事業を始めるのにかかった経費の一部をあとから補助する
☝目標への進捗状況を随時報告する

もしも目標に達成できなかったらお金を返すの…?と不安がよぎりますよね。基本的には、目標を達成できなくても返金の必要はありません。ただし、明らかな「約束破り」「嘘の報告」をした場合は、返金するように言われます。

また、補助金を受けた事業によって大きく利益が出た場合には、補助金額を上限に返還してねと言われます。税金を原資とする補助金によって大儲けしたのであれば、これは当然といえば当然ですね。

個人事業主やフリーランスも申請OK!【補助対象者】

事業再構築補助金の補助の対象者は「中小企業等」です。実は個人事業主やフリーランス、各種団体も含まれます。簡単にまとめると、以下の中小企業等が対象となります。

・資本金または常勤の従業員数が規定数以下の会社や個人(中小企業者)
・一般社団法人などの法人格を持つ団体
・1または2に該当しない、もう少し規模の大きな会社や団体(中堅企業等)

当然ながら「補助金をもらうために、この条件に合うように資本金や従業員を削減しよう!」というズルはNGです。また、大企業の傘下にあるような中小企業等も対象外となります。

コロナの影響を受けた中小企業等の支援が目的の補助事業ですが、コロナが深刻化した2020年4月1日から2020年12月31日までに創業した企業については、特別に支援の対象になります。

国の狙いは?【事業の目的】

事業再構築補助金制度の目的は、「日本経済の構造転換」による日本の経済成長です。具体的には、中小企業等にこんなことを達成してもらい、日本の経済を良くしてほしいと考えています。

・雇用を増やす
・従業員の給料を上げる
・コロナ前、あるいはそれ以上に利益を出す
・海外に進出して成長率を高める
・事業規模を大きくする
・生産性を高める

構造転換というからには、これまでと同じことをして利益を出して欲しいわけではありません。これまでと違うこと、つまり「事業再構築」をして売上を作ってほしいのです。

「事業再構築」ってどういうこと?【事業再構築の定義】

事業再構築の類型5つ

事業再構築補助金は、その名の通り、事業を再構築することが大前提となります。

”事業再構築とは、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換又は事業再編のいずれかを行う計画に基づく中小企業等の事業活動をいう。”
※引用元 事業再構築指針

この「事業再構築」については、少々複雑な言葉たちが並びます。新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、事業再編…この5つを「事業再構築の類型」と呼びます。

事業再構築の類型 定義
①新分野展開 業種や事業を変更せずに新しい製品やサービスを提供する
②事業転換 業種は変更せず、事業を変更して新しい製品やサービスを提供する
③業種転換 業種を変更して新しい製品やサービスを提供する
④業態転換 商品やサービスの製造方法や提供方法を変更する
⑤事業再編 会社法上の組織再編行為を行って①~④のどれかを実行する

この5つの共通点は、「新しい製品やサービスを提供する」ことです。事業再構築とは、原則として「新しい製品やサービスを提供すること」といえます。
ただ、従来の事業の延長線上で新しい製品やサービスを提供するだけではダメです。思い切った構造転換をしていることが条件になります。

まずは、新しく始めようとしている事業が、この5つの類型のうちどれに当てはまるか確認してみましょう。

※本フローチャートはあくまで簡易的なものです。参考程度にお考えください。

「業種(大分類)」や「事業(中分類以下)」は、総務省が発表する日本標準産業分類で確認します。


※出典元:事業再構築指針の手引き

もしフローチャートで「どの類型にも該当しない…」となっても、計画を見直すことで事業再構築補助金の対象となることは可能です。

「事業再構築の類型」それぞれの要件

5つの「事業再構築の類型」のどれに当てはまるかわかったら、次はより細かな要件を確認します。主な要件は以下の3つです。

①製品やサービスが新たに提供するものであること
→コロナ前に提供しているものはダメ

②既存の製品やサービスと代替性が低いこと
→同じ市場で顧客の取り合いになるのはダメ

③新規事業の売上高が、総売上高の一定比率以上になること
→5年後にはある程度の規模の事業になるように

その他にも類型によって追加の要件がありますので、事業再構築指針の手引き等で確認しましょう。

「事業再構築の類型」の採択例

文字ばかり並んでも、なかなかイメージが湧きませんよね。第1回公募で採択された事業再構築の例をご紹介します。

・事業転換(民泊から旅館業への転換)
住宅宿泊事業(民泊)から旅館業への転換。長期間の宿泊を可能にし、地域の工芸家と連携した長期宿泊プランの提供。

・新分野展開(新たな事業への参入)
既存の宿泊事業を継続しつつ、ワーケーション施設を新規開業。

・業態転換(サービスの提供方法を変更)
住宅関連企業を顧客としたチラシ等の制作から、ドローンを活用した住宅関連向けプロモーションビデオの制作。

なんとなくイメージは掴めましたか?

いくら補助されるの?【補助対象事業の類型及び補助率等】

これが一番気になる!という方も多いかもしれません。補助金がいくら出るのかをお伝えする前に、まず2つの用語について理解する必要があります。

「補助金額」「補助率」とは

【補助金額】
実際に交付される金額

【補助率】
事業を行うのにかかった経費のうち、補助金として交付される割合

この2つの用語を理解していないと、いくらの補助金がもらえるか計算できません。
「もらえるお金?返さなきゃいけないお金?」の項目でサラッとお伝えしたのですが、補助金とは事業にかかった経費の一部を補助してくれるものです。かかった経費の1/2や2/3までをあとで出してあげますよ、というスタンスです。
つまり、
・まずは自力でお金を全額準備する
・一部は絶対に自分で払う
ことになります。「お金を補助してもらえるなら…!」と、補助金額を上限いっぱいまでを貰おうとすることに意味はありません。

いくら補助されるのか?

事業再構築補助金には6つの事業類があります。先に解説した「事業再構築の類型」5つと混同しやすいので、本記事では「応募枠」と呼びます。どの枠を選ぶか、中小企業なのか中堅企業なのか、従業員数がどれくらいなのかによって補助金額や補助率が変わります。

①通常枠

項目 要件
概要 新分野展開や業態転換、事業・業種転換等の取組、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等を目指す中小企業等の新たな挑戦を支援。
補助金額 【従業員数20人以下】 100万円 ~ 4,000万円
【従業員数21~50人】 100万円 ~ 6,000万円
【従業員数51人以上】 100万円 ~ 8,000万円
補助率 中小企業者等 2/3 (6,000万円超は1/2)
中堅企業等 1/2 (4,000万円超は1/3)

新しい事業にチャレンジしたい!という中小企業等なら誰でも応募できる、スタンダードな応募枠です。補助金額を見ると、従業員数20人以下の規模でも最大4,000万円の補助金が出ます。かなり大きな金額ですね。

次に補助率の欄を見て「???」となりませんか?この内容だけでは、いくらの経費に対して、いくらの補助金が出るのか、全くピンと来ないと思います。
2つのパターンで計算してみましょう。

◆パターン1:中小企業者等で経費が100万円の場合
100万円 × 2/3 = 約66万

66万円が補助金額になるはず…ですが、補助金額は最低100万円~となっているので、この場合は補助金交付の対象外となります。
補助金額が100万円という条件に該当するには、少なくとも150万円分の経費が必要ということになります。

◆パターン2:従業員数51人以上の中小企業者等で経費が1億円の場合
中小企業者等の補助率は 2/3ですが、補助金額が6,000万円を超えると補助率が1/2になります。経費の額が6,000万円超という意味ではないのでご注意ください。

補助金額6,000万となるには、経費は9,000万です。

経費9,000万円まで × 2/3 = 補助金額6,000万円
経費残り1,000万円 × 1/2 = 補助金額500万円
合計補助金額6,500万円

経費1億円の場合は、6,500万円が補助金額となります。

通常枠の補助対象となる経費額をまとめると、以下の通りです。

●中小企業者等

従業員人数 補助対象となる経費額(投資額)
従業員数20人以下 150万~6,000万
従業員数21~50人 150万~9,000万
従業員数51人以上 150万~1億3,000万

●中堅企業等

従業員人数 補助対象となる経費額(投資額)
従業員数20人以下 200万~8,000万
従業員数21~50人 200万~1億4,000万
従業員数51人以上 200万~2億

②大規模賃金引上枠

項目 要件
概要 多くの従業員を雇用しながら、継続的な賃金引上げに取り組むとともに、従業員を増やして生産性を向上させる中小企業等の事業再構築を支援。(すべての公募回の合計で、150社限定)
補助金額 8,000万円超 ~ 1億円
補助率 中小企業者等 2/3(6,000万円超は1/2)
中堅企業等 1/2(4,000万円超は1/3)

雇用を増やして、賃金も上げてほしい!!という強い気持ちが、補助金額に表れています。補助対象となる経費額としては、中小企業者等で1.3億円~1.7億円、中堅企業2億円~2.6億円です。

③卒業枠

項目 要件
概要 事業再構築を通じて、資本金又は従業員を増やし、3年~5年の事業計画期間内に中小企業者等から中堅・大企業等へ成長する中小企業者等が行う事業再構築を支援。(すべての公募回の合計で、400社限定)
補助金額 6,000万円超 ~ 1億円
補助率 2/3

中小企業を卒業して、中堅または大企業になってほしい!という思いの枠です。補助対象となる経費額としては、9,000万円~1.5億円です。

④グローバルV字回復枠

項目 要件
概要 事業再構築を通じて、コロナの影響で大きく減少した売上をV字回復させる中堅企業等を支援。(すべての公募回の合計で、100社限定)
補助金額 8,000万円超 ~ 1億円
補助率 1/2

中堅企業に、海外市場の開拓などを通じてV字回復をしてほしいという枠です。補助対象となる経費額としては1.6億円~2億円です。

⑤緊急事態宣言特別枠

項目 要件
概要 令和3年の国による緊急事態宣言発令により深刻な影響を受け、早期に事業再構築が必要な飲食サービス業、宿泊業等を営む中小企業等に対する支援。
補助金額 【従業員数5人以下】 100万円 ~ 500万円
【従業員数6~20人】 100万円 ~ 1,000万円
【従業員数21人以上】100万円 ~ 1,500万円
補助率 中小企業者等 3/4
中堅企業等 2/3

緊急事態宣言の影響を最も受けたと思われる業種に特化した枠です。緊急事態宣言特別枠の補助対象となる経費額をまとめると、以下の通りです。

●中小企業者等

従業員人数 補助対象となる経費額(投資額)
従業員数5人以下 約133万~約667万
従業員数6~20人 約133万~約1,335万
従業員数21人以上 約133万~2,000万

●中堅企業等

従業員人数 補助対象となる経費額(投資額)
従業員数5人以下 150万~750万
従業員数6~20人 150万~1,500万
従業員数21人以上 150万~2,250万

⑥最低賃金枠

項目 要件
概要 最低賃金引上げの影響を受け、その原資の確保が困難な特に業況の厳しい中小企業等が取り組む事業再構築に対する支援。
補助金額 【従業員数5人以下】 100万円 ~ 500万円
【従業員数6~20人】 100万円 ~ 1,000万円
【従業員数21人以上】 100万円 ~ 1,500万円
補助率 中小企業者等 3/4
中堅企業等 2/3

第3回募集から追加された枠です。最低賃金枠の補助対象となる経費額をまとめると、以下の通りです。

●中小企業者等

従業員人数 補助対象となる経費額(投資額)
従業員数5人以下 約133万~約667万
従業員数6~20人 約133万~約1,335万
従業員数21人以上 約133万~2,000万

●中堅企業等

従業員人数 補助対象となる経費額(投資額)
従業員数5人以下 150万~750万
従業員数6~20人 150万~1,500万
従業員数21人以上 150万~2,250万

通常枠以外の枠(特別枠)で応募した不採択となった場合、通常枠でも自動的に再審査されます。要件に当てはまるなら、特別枠で応募するほうが採択されるチャンスは増えると言えます。

長くなりましたので、今回はここまで!気になる申請条件については下記のページで解説いたします。

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