「行動は経験値になる。」卸から移動販売に切り替え、大豆研究所という新しいブランドを確立!有限会社池田食品・瑞慶覧社長の起業エピソード

「沖縄の経営者特集!」第122弾。今回は中頭郡にある食品製造事業、有限会社池田食品の瑞慶覧宏至社長をご紹介します。

昭和58年に創業し、変わらない伝統製法で沖縄の島豆富を製造している、有限会社池田食品。

昔ながらの作り方を守りつつも、新しいことへ挑戦し続ける瑞慶覧社長へ、どのようなきっかけや想いで有限会社池田食品を継いだのか伺ってきました。

突然の出来事から有限会社池田食品の三代目に

取材班:有限会社池田食品様は昭和58年に創業されたとお伺いしていますが、起業されたきっかけはどのようなものだったのでしょうか。

瑞慶覧社長:実は僕が起業したわけではなくて、創業者は父で二代目を兄が継いだ会社になります。
僕はもともと福岡でレストランバーを共同経営していたのですが、あとオープンまで一ヶ月という時に兄の訃報が届きました。

当時は立ち上げだったのですぐには抜けることができず、約一年後、レストランバーを軌道に乗せてから帰郷し、家業を継ぎました。

取材班:ご自身も事業をされていた中での突然の出来事だったのですね。もしかすると自分が事業を継ぐことを覚悟されていた部分もあったのでしょうか。

瑞慶覧社長:それもありますね。母は当時「もう事業を辞めようかな」という思いだったようですが、僕が家業を継ぐと言ったものだから、一度任せてみようかなと思ってもらえたんです。

労働環境に困惑

取材班:会社を継ぐことになって何か大変だった出来事を教えていただけますか?

瑞慶覧社長:はっきり言って、とても大変でしたね(笑)
飲食業界は、よくキツイやら何やらの3K、5Kと言われることがありますが、継いだ当時、そのすべてが当てはまるような状態でした。
従業員の定着率が低くて離職率は高いという、本当に劣悪な労働環境だったんです。

取材班:確かに、飲食業界にそういったイメージを持たれている方は多いですよね。

瑞慶覧社長:従業員を採用してもすぐに辞めてしまったり、募集しても応募が来なかったり。良くない連鎖が続いていました。
僕も従業員と喧嘩したり、よくぶつかっていましたよ。

取材班:それは大変なご経験をされていましたね…。

環境改善に向けBtoBからBtoCへ

取材班:そのような壁を瑞慶覧社長はどのようにして乗り越えられたのですか?

瑞慶覧社長:まずは労働環境を整えることから始めようと、販売チャンネルを変えました。
今まで量販店向けに商品を卸していたのを、2014年から移動販売へシフトしたんです。2015年にはBtoBから完全に撤退し、そのタイミングで新しいタイプの従業員を雇うようにしました。

移動販売は接客業ですから、製造業だった今までとは必要なスキルが全然違います。なので、新しい事業スタイルにマッチする従業員を応募しましたね。

取材班:なるほど、完全に新しい有限会社池田食品を作り出したのですね。ちなみに、移動販売を始めたきっかけはどのようなものだったのでしょうか。

瑞慶覧社長:当時、全国的に同じ事業者同士で意見交換が活発に行われていて、その中に「豆腐サミット」という座談会があったんです。
そこで、悩みの共有や解決方法を一緒に考える機会がありました。
すると意外に、僕と同じような悩みを持っている事業者さんが多かったんですよ。
皆にどうやって問題解決したのか聞いてみると、「BtoBからBtoCに切り替えた」と答える方が多くて驚きましたね。

実際に、その事業者さんのところへ勉強に行ってみると「沖縄でも、自分でも真似できそう!」と思ったので、すぐに取り入れてみたんです。

取材班:なるほど、そこから見事に完全復活を遂げたということですね!

瑞慶覧社長:他の同業者さんの意見を聞いたことで、労働環境の改善だけじゃなくリブランディングにも繋がりましたね。

「大豆加工研究所」新しいポジショニングの確立

取材班:有限会社池田食品様のアピールポイントは、どのようなところになりますか?

瑞慶覧社長:豆富の移動販売にこだわっている点です。実は僕らの会社は、皆さんのイメージしている豆富屋とはちょっと違うんですよ。

取材班:違うと言いますと…?

瑞慶覧社長:最初、僕らがスーパーに豆富を卸していた時、横に並ぶ別の豆富との区別がつかない、差別化できていないと思っていました。
自分たちでも明確な違いを答えることができなかったので、「これではダメだ」と。
そこでリブランディングする時に、「三代目池田屋」という名前で新しくブランドを確立しました。

(名刺を見せながら)手元の名刺を見ていただければ分かりますが、上に「大豆加工研究所」と記載しています。

取材班:本当ですね!「大豆加工研究所」と書いてあります。

瑞慶覧社長:この名前が意味するのは、僕らは単なる豆富屋ではなく、大豆を加工して色々な商品を提供していくというポジショニングをとっているんです。
納豆やモヤシ、きな粉といった、分かりやすく言えば大豆加工専門店のイメージですね。

やはり、中小零細1本でやっていく場合だと、大手の商品との差別化が難しい…。実際、中堅クラスの豆富屋はどんどん潰れています。
それだったら、フットワークを軽くして色々商品を展開する方が、個性も出ますし消費者にも選ばれやすくなるなと思いました。
今は、お肉を使わない豆富屋三段重箱も販売していますよ。

取材班:豆富重箱ですか!美味しそうですね。ヘルシーで、特に女性から喜ばれそうです。

新しいブランドを掲げて、もう一度卸の世界へ

取材班:瑞慶覧社長が持つ今後のビジョンについてお伺いしてもよろしいでしょうか。

瑞慶覧社長:今度は、また卸に戻っていきたいと考えています。やはり、食品製造業と言えば卸が醍醐味なので。
一度卸を完全にやめて、移動販売で上手くブランディングできた経験もありますし、今度は、僕らの豆富と他の豆富の違いをしっかり答えることもできます。
なので、卸を強化していくために工場の移転を考えています。

取材班:なるほど、もう一度卸にチャレンジされるのですね!

瑞慶覧社長:実は、すでに去年ぐらいから徐々に動き始めていて、今はサンエーさんなど一部の店舗で僕らの豆富を購入できますよ。

取材班:そうなのですね!私も個人的に一度食べてみたいので、ぜひ購入したいと思います!(笑)

瑞慶覧社長:ありがとうございます!もちろん卸だけではなくて、これからも移動販売との両立を頑張るつもりです。若いうちに色々動かないとね(笑)

「行動は経験値になる」起業は別に失敗しても良い!

取材班:最後に起業したい方へ向けてメッセージをお願いします。

瑞慶覧社長:僕自身、「行動は経験値になる」と思っています。頭で難しく考えるよりも前に、とにかく行動してみた方が学べることも多いはずです。
起業するとなったら尚更で、まずは最初の一歩が肝心なんですよね。

取材班:勇気を出して最初の一歩を踏み出すのが一番大切ということですね。

瑞慶覧社長:そう、失敗しても良いので。失敗もすべて経験値になります。経験値があれば、見える世界がまったく違ってきますよ。
お金の使い方とかも学べますし、一度苦労してみるのも良いと思いますね。

大変な思いをしながら働いていれば、自ずと経験値は確実に上がっていきますし、その過程で、成功するには何が大切なのかを判断していけば良いと思います。
まずは、とにかくチャレンジしてみてください!

取材班:「失敗も経験値」という言葉は、起業を目指している方にとって、とても勇気づけられるメッセージですね。

本日はインタビューで伺いましたが、良いお話をたくさんお聞きすることができました!瑞慶覧社長、貴重なお話をありがとうございました。

有限会社池田食品の事業所情報はこちら

明るく、お茶目な一面ものぞかせる瑞慶覧社長のインタビュー。
「行動は経験値になる」と語る瑞慶覧社長を見て、勇気づけられた起業志望の方は多いのではないでしょうか。

卸から移動販売に完全シフトし、大豆研究所という新しいポジショニングの確立に成功した、有限会社池田食品様の事業所情報は下記よりご確認いただけます。

事業所名有限会社池田食品
アクセス
住所〒903-0115
沖縄県中頭郡西原町池田184-3
電話番号098-945-0279
公式HPhttp://ikedasyokuhin.com/

取材についてのお問い合わせ

沖縄で活躍する社長取材については、下記または右側のチャットよりお問い合わせください。担当者が折り返しご連絡いたします。取材費用、掲載費用は無料です!

 

メールでのお問い合せはこちら

電話でのお問い合わせはこちら