「沖縄そばを全国のメジャーにしたい」常に夢を追い続け、ホテル事業から沖縄そば製造・販売事業を立ち上げた。株式会社アルマリゾート・棚原社長の起業エピソード

「沖縄の経営者特集!」第138弾。今回は本部町にある沖縄そば製造・販売事業、株式会社アルマリゾートの棚原憲勇社長をご紹介します。
冷凍讃岐うどんのように、熟成にこだわった沖縄そばの冷凍開発に成功し、味・賞味期限に力を入れた「もとぶ熟成麺」の製造・販売を行っている株式会社アルマリゾート。県内外から多くの人が訪れる観光スポット、瀬長島ウミカジテラスにも出店しています。
たくさんのファンから愛される沖縄そばづくりに専念する棚原社長へ、どのようなきっかけや想いでこの事業を始められたのかを伺ってきました。
「始まりはホテル事業」誰でも気軽に泊まれるホテルを作りたかった
取材班:まずは起業されたきっかけからお伺いしてもよろしいでしょうか。
棚原社長:最初は、沖縄そばの販売ではなくホテル事業で起業したんです。
本部でアパートや古民家を借りて、そこでホテル事業をスタートさせました。
取材班:そうだったのですね!なぜホテルだったのでしょう?
棚原社長:当時の本部町には、宿泊施設自体があまり多くなかったんです。「じゃあ自分が誰でも気軽に泊まれるホテルを作ろう」と考えたのですが、自分で建てる予算は一切ありません。
なので、まずは簡易ホテルの経営許可をとって、アパートの3部屋からコンドミニアムをスタートすることにしました。
取材班:本部町に宿泊施設が少なかったとは意外でした。
棚原社長:そうですね。今でこそコンドミニアムホテルや民泊事業をされている方はたくさんいますけど、その当時はコンドミニアム事業は僕しかやっていませんでしたよ。
起業当初は、知名度も集客力ももちろんなかったので、楽天などの大型サイトと契約して集客面をカバーしていました。
それから、今はホテル事業を譲って、沖縄そば作りに専念している感じです。
取材班:そういったご経緯があったのですね!

初めてのホテル事業ならではの大変さ
取材班:棚原社長が起業されてから、大変だった出来事を教えていただけますか?
棚原社長:そうですね…当時、本部まではバスで来るお客様がたくさんいて、名護バスターミナルで乗り換えてホテルに来るんですが、乗り換え時間が合わないと、何十分も待たないといけないぐらい本数も少なかったんです。
そうなると、お客様ももちろん大変ですし、僕らもお客様が来るまで動けないという状況でした。
そこで、名護ターミナルまで迎えに行くことにしました。お客様も待たなくていいですし、僕らもお客様が来るまで待機する必要がなく他の仕事ができました。
途中でお客様が夕食の買い物をしたりして喜んでいただき、両者にメリットがありますし、事業の取り組みペースも大きく変わり、利益にも繋がりましたよ。
取材班:送迎は嬉しいですね!時間が読めるのでストレスも無くなると思います。
他にも大変だった出来事はありますか?
棚原社長:あと大変だったのは、ホテル事業を始めたばかりの頃はベッドメイキングの方法も分からず、もっと言えば掃除の仕方すら分からない状態でした。
実際に経験した方たちから聞きながら、とにかくがむしゃらにやっていましたね。正直、これが一番大変だったんじゃないかな。
取材班:確かに、ベッドメイキングなどは慣れるまでが大変そうですね。
沖縄の人付き合い重視をいかに突き抜けるか

取材班:ちなみに、沖縄そばの製造・販売を始められてから大変だった出来事はありますか?
棚原社長:沖縄そばの製造販売を始めたときは、とにかく知名度の問題が大きかったですね。
当時、本部町には約80件のそば屋があって、「そばの町」って呼ばれていたんです。それだけ聞くと、絶対僕らのそばも売れるって思うじゃないですか。
早速そばのサンプルを持って各店を回ったんですけど、どこも受け入れてくれなくて。
取材班:意外ですね。それだけそば事業が盛んだと、すぐに受け入れてもらえると思っていました。
棚原社長:なぜ受け入れないかと言うと、昔からの付き合いがあるからですよね。沖縄という地域は、昔からの人付き合いを大事にする良いところなんですよ。
商売だからと言って切り捨てないというか。
なので「僕らのそばを取り扱ってくれませんか?」と言ってみても、なかなか難しいわけなんです。
ただ、本土から来ているレストランはすぐ取り扱ってくれました。商売と割り切っているからですよね。
他にも1店舗継続しているお店がありますけど、こちらは許可を得るまで5年ぐらいかかりました。
取材班:そうだったんですね。棚原社長は、そんな厳しい状況下でどのように今の事業を築かれたのですか?
棚原社長:とにかく、粘り強く踏ん張ることです。それこそ色々な戦略を考えましたし、何よりも状況判断が大事というか。その状況に合わせてどうするかを考えないといけませんよね。
例えば僕の場合、直で卸した方が利益も大きいですが、一度他の会社に卸して一気に知名度を高める方法をとりました。
後々を考えて得をするように、目先の利益よりも後の利益を優先したんです。
取材班:思わず目先の利益をとりそうですが、そうじゃなく長い目で見たときの利益を考え続けることが大事なのですね。
「安心と安全をあなたの食卓に」他とは違う沖縄そば作り
取材班:株式会社アルマリゾート様のコンセプトや、アピールポイントをお伺いしてもよろしいでしょうか
棚原社長:会社のスローガンとして掲げているのが、「安心と安全をあなたの食卓に」です。
元々はホテル事業からスタートしましたが、今は「美味しい沖縄そばを作りたい」という気持ちで頑張っています。
企業秘密なのであまり詳しくはお話しできませんけど、僕らの会社では二段熟成という方法で沖縄そばを作り出しているんです。
取材班:二段熟成ですか?
棚原社長:実はこの二段熟成という方法をとることで、沖縄そばの味が全然違ってくるんですよ。
僕らの沖縄そばは「もとぶ熟成麺」という名前で売り出していまして、熟成にこだわり、弾力性や喉越しも素晴らしい出来です。
取材班:なるほど。ちなみに、棚原社長がもとぶ熟成麺において1番気にしているポイントは何かありますか?
棚原社長:特に1番大事にしているのは、熟成と賞味期限ですね。ゆで麺は数日しか賞味期限が持たないのですが、もとぶ熟成麺は冷凍開発しましたから120日は持ちます。
麺の味に自信があるのはもちろんですが、廃棄ロスはゼロで物流コストを抑えることにも繋がっていますよ。
取材班:美味しいだけでなく、いろいろなメリットがある熟成麺、ぜひ食べてみたいです。
棚原社長は、もとぶ熟成麺を社会貢献にも繋げていると聞きましたが?
棚原社長:そうですね。豊見城市こども子育て応援団に登録して、もとぶ熟成麺300食を寄贈し、市長室で贈呈式をしました。
有難いことに、新聞2社にも大きく取り上げて頂きましたよ。
取材班:素敵ですね。もとぶ熟成麺が色んな人の食卓に並ぶ時が来ると嬉しいですね。
「沖縄そばを全国のメジャーにしたい」もとぶ熟成麺が一般家庭で並ぶ未来へ
取材班:棚原社長が持つ今後のビジョンについてお伺いしたいです。
棚原社長:私はうどんの本場、香川県に30年在住し讃岐うどんに関わっていましたので沖縄そばを、冷凍讃岐うどんのように全国のメジャーにしたいですね。
讃岐うどんは冷凍商品があることで、全国どこでもいつでも食べられる、親しみのある食品になっています。
でも沖縄そばは、沖縄旅行の時しか食べられないという方がほとんどだと思います。もちろん本土でも沖縄そばを扱っている店舗はありますが、やっぱり本家とは味が少し違うんですよね。
だから僕は、会社で掲げているスローガンの通り、もとぶ熟成麺が一般家庭の食卓に並ぶことを目指しているんです。
取材班:私もそうなると嬉しいです。楽しみですね!
棚原社長:とりあえずは、スーパーで普通に購入できるようになりたいなと思っています。
讃岐うどんの場合だと、冷凍うどんが売れるまで10年かかったと言われていますから…かなり大変な夢になると思いますが(笑)
取材班:そこまで大変なんですね(驚)そうした事業展開を考えるときに、棚原社長が意識されていることってありますか?
棚原社長:僕の場合、常に夢を持つように意識しています。夢を持っておくことで、気持ちが若くなるんですよね。
ちなみに、僕は今何歳だと思います?
取材班:50歳ぐらいでしょうか?お若く見えます。
棚原社長:76歳なんですよ(笑)こうやって、夢を持つことで人は生き生きするんですよね。
年も若く見えるぐらい、人が輝いて見えるわけです。
取材班:えー!76歳ですか!すごくお若く見えます(笑)夢を持つと人って大きく変わるのですね!

夢を持ちながら怖気づかずに進めば、いつかはその夢も叶う
取材班:最後に起業したい方へ向けてメッセージをお願いします。
棚原社長:まず言いたいのが、失敗を怖がっていたら何もできないということ。何事にも「夢を持ちながら怖気づかずに進めば、いつかはその夢も叶う」と思っています。
あ、もちろん寝てみる夢じゃダメですよ(笑)
取材班:夢を抱く大切さは、棚原社長が体現されていますからね!
棚原社長:あとは、安全帯を望まないこと。常に挑戦する心を大事にしてほしいです。
もっと言うと、強い欲望を持ってほしいですよね。そうじゃないと、本土から来たギラギラした夢を持つ人たちに、沖縄の人たちが遅れてしまうと思います。
沖縄の人が、挑戦する気持ちを大事にしていかないと。僕は76歳になった今でも、挑戦し続けていますよ。
取材班:なるほど。どうしても安全を求めてしまいがちですが、そうなると人は成長できないということですね!
本日はインタビューで伺いましたが、良いお話をたくさんお聞きすることができました!棚原社長、貴重なお話をありがとうございました。
株式会社アルマリゾートの事業所情報はこちら
「安心と安全をあなたの食卓に」をスローガンに、従来の沖縄そばとは違ったもとぶ熟成麺の製造・販売を行っている棚原社長。笑顔で「夢を持ちながら怖気づかずに進めば、いつかはその夢も叶う」と語る姿を見て、夢を抱く大切さを改めて学ぶことができました。
いつまでも若々しく夢を追い続ける棚原社長が代表を務める、株式会社アルマリゾートの事業所情報は下記よりご確認いただけます。
| 事業所名 | 株式会社アルマリゾート もとぶ熟成麵 製麺工場 |
| アクセス | |
| 住所 | 〒905-0228 沖縄県国頭郡本部町伊野波729-1 |
| 電話番号 | 0980-47-3210 |
| 事業所名 | 沖縄そば もとぶ熟成麵ウミカジテラス店 |
| アクセス | |
| 住所 | 〒901-0233 沖縄県豊見城市瀬長174-6 ウミカジテラス9番 |
| 電話番号 | 098-987-4554 |
| 公式HP | https://www.umikajiterrace.com/profile/motobu/ |
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