リーマンショックというピンチをチャンスに変えた。サウスホーム株式会社・吉村社長の起業エピソード

「沖縄の経営者特集!」第27弾。今回は、沖縄県那覇市を中心に不動産業全般(売買、賃貸仲介、建物、駐車場、空き土地賃貸管理業務)、建物新築及びリフォーム宿泊業等の事業を展開する、サウスホーム株式会社の吉村社長をご紹介します。

優しく落ち着いた口調ながら、強い意思が感じられる吉村社長の起業エピソード。軌道に乗るまでは苦労が多かったそうですが、どのように乗り越え、そして今後はどのようなビジョンを描いているのか伺ってまいりました。

起業したきっかけはリーマンショック

取材班:早速ですが、起業したきっかけを教えてください。

吉村社長:バブルが弾けて不動産業界が厳しい時代に不動産業界に入り、約22年経ちました。賃貸専門会社や売買専門会社、建築営業会社などの不動産業全般に勤めてきました。

そんな時、ちょうどリーマンショックと重なりました。また不動産業界が低迷してしまったんです。ただ、私は以前から独立したいという夢がありました。個人で不動産も所有しておらず、あまり厳しい状況ではありませんでした。
逆にこれはチャンスだと思い、自分で不動産業会社を起業しようと思い、前職を退職しました。

取材班:リーマンショックが起業するきっかけになったということですね。不動産を所有している人は苦労した時期だと思いますが…?

吉村社長:そうですね!また、不動産を所有していないからこそ、購入する際には慎重になりました!今でも慎重ですよ!!

資金繰りには苦労したが、情報を集めて外部の助けも借りた

取材班:起業時に大変だったことを教えて頂けますか?

吉村社長:やはり資金繰りですね。私は実家もそれほど裕福ではなくて、本当に借金から始めました。今考えると無謀ですね!(笑)
最初、借入する為の担保もなく、運転資金を借りるために銀行や沖縄開発公庫を回りましたが、なかなか借り入れができなくて、とても苦労しました。

もちろん不動産業としての実績もなく、前職では営業での仕事が貰えていたのも、そこは県内の不動産業界でも大手だったので、会社の力を借りて仕事を貰えていたんだな、という現実を痛感しましたね。

不動産業というのは情報量が命なんです。当時は立ち上げたばかりの個人企業という感じだったので、皆さん自分の大事な財産に関する情報を、なかなか教えてくれないんです。そこはだいぶ苦労しましたね。

取材班:信頼関係で成り立っている部分が大きいですからね。

吉村社長:そうなんです。賃貸管理業でも物件の仲介業でも、信頼がないと売主(家主)さんも買主(借主)さんも見向きもしてくれません。情報を集める事は、今でも苦労していますが、あの頃もとても苦労しました。

あとは融資ですね。なかなか融資がつかなくて、県の指導のもと支援の融資に応募しました。そこから産業支援センターに行って、コンサルの先生を紹介してもらいました。
コンサルの先生と事業計画書を作って、再度融資を申し込んで、どうにか450万円の借入れができて、沖縄開発公庫にも再度チャレンジし、こちらからもどうにか450万円の借入れができて、そこから本格的に事業開始でしたね。

賃貸管理物件も無く、売上(仲介手数料)も無く、あるのは900万円の借金だけ、という状態になったのはきつかったですね。

とにかく前進あるのみ

取材班:では、その困難を、どのように乗り越えたのでしょうか。

吉村社長:まず一つは、若いという年齢もありますし、時代もあって「もう後に退けない」という想いですね。もう前しか向いていなかったです。それが良かったなと思います。

その頃、前職の不動産会社も経営を立て直して「戻って来ないか」というオファーもありました。ちょうど子供も生まれたばかりで、一瞬は戻ろうかなとも思ったんですが、それでも夢を諦めたくなくて。前進あるのみでした。

取材班:成功させるぞ、という強い気持ちですね。

吉村社長:そうですね。何の根拠も無かったですねど、前を向いて事業を軌道に乗せることしか考えていませんでした。
あとは、失敗するということを考えなかったです。何が失敗なのか分からないというか、逆に前向きにしか考えられないというか。今年もこのコロナ禍で、去年に比べるとだいぶ売り上げが落ちていますが、もう起きたことは仕方ないので前進するしかないなと考えています。

取材班:後ろは振り返らず、信じた道を行くと。

吉村社長:そうですね。前しか見ていません(笑)

取材班:目標に向かって進んでいく中で失敗もあるかと思います。そうした失敗も軌道修正しながら、目標に向かって前を向いていたということですね。

吉村社長:人間ですから、やはり失敗はあります。しかし、どこまでが失敗というのが私の中には無いんです。
色々なミスはあると思いますが、それは仕方がありません。では何をするかと言うと、次は繰り返さないようにします。失敗しても、同じことを繰り返さなければいいじゃないかと考えているので、失敗というイメージがありません。

取材班:なるほど。吉村社長の営業が少しずつ成功していったのは、やはり愚直な営業なのでしょうか。

吉村社長:ミスをしたお客様であっても、それを繰り返さなければ信頼は戻ってきます。相手が求めることに応えるために、ミスをしても諦めないことですかね。
そして、この仕事は人との繋がりがとても大切です。1回きりの仕事にならないよう、信頼を得るためにミスを繰り返さないのはもちろん、最後まで責任をもって仕事をやり通すなど。責任を持つからこそ、小さな繋がりを大切にしていると、おのずとお客様にも伝わっていくと思います。

取材班:人の口コミは大きな広告になりますしね。知り合いから「あの店は美味しい」と言われると、行きたくなる感じと同じですね。

吉村社長:そうですね。もちろん、中にはうちの営業スタイルに合わない、ご要望にお応えできないお客様もいらっしゃいます。でも、一度繋がった縁ですので、最後まで全力で対応するように全社員には伝えていますね。これは経営理念でもあるので。

経営理念

吉村社長:こちらの経営理念をご覧ください。

取材班:読み上げます!

一、業務に於いて物事は相手の立場で考える事(信頼・信用)
一、初志貫徹(最初に決めた事を最後まで貫き通す事)
一、一人の一歩より全社員の一歩
一、失敗の数は挑戦した証の数(失敗して当たり前、成功したら誇り)
一、甘えは成長の妨げ、挫折は成長の源

…先ほどの吉村社長のお話の内容が、全て滲み出ていますね(笑)

吉村社長:そう、私の想いが詰まっています。信頼・信用を得るためには、相手の立場で考えて行動しようと、全社員に話しています。

「初志貫徹」という言葉は、最初に決めたことを最後まで突き通すという意味です。最初に決めたことを守り抜くのは難しい。私も途中でやり方を変えたり、今日はもういいんじゃないかと思う日はあります。でも、最後まで突き通すことを意識して仕事するようにしています。
最初に決めたことが途中で変わってしまうと、人間的に軽い感じがして、信用できなくなり、お客様からの信用も得られないと思うんです。
会社経営のやり方はそれぞれだと思いますが、私は最後まで突き通すことをモットーとしていますから。

次に「一人の一歩より全社員の一歩」。創業当時、不動産業未経験の方が多かったので、営業も経営も私一人でやっているイメージでした。
すると、一人の一歩がとてもキツく感じられるようになって…。どんなに頑張っても、一人でやっていると限界があることを知ったのです。
一人で1,000万円売り上げを立てても、同じ時間で同じ仕事をすると2,000万以上は行けません。でも、二人ならもしかしたら2,500万円、3,000万円になるかもしれないと思い、人数を増やそうと思いました。

「失敗の数は挑戦の証」というのは、失敗して当たり前、成功したら誇りということです。
私自身も失敗はしたくないと思っていますが、失敗したくなければ予行演習をしたり、勉強をしないといけません。私たちは学生でないので、机に向かって参考書を読むのではなく、いろんな情報を捕まえてきて勉強することが重要です。

毎日、勉強して失敗したのなら、それは仕方ありません。100%できる人はおらず、あの世界のイチロー選手でも毎日トレーニングしても、失敗はすると述べています。私も足掛け22年くらい不動産業界にいて、初めて学ぶ事がたくさんあります。そして失敗も多いです。
つまり勉強し続けることが大事で、それが当たり前なんです。失敗して当たり前とはそういうことで、そこで成功したら誇りになります。

最後に「甘えは成長の妨げ」というのがありますが、私にも甘えたい時はあります。ただし、仕事において甘えが入ってくると必ず失敗します。それが妨げです。
プライベートなら自由に甘えていいですが、仕事では甘えず、情報を仕入れて勉強します。甘えが出てくると途中で諦めてしまうことになりますから。
甘えて、挫折して、挫折したから終わりではなく、挫折したから成長するんだということを言いたいですね。

取材班:凄いです、それぞれが繋がっていますね。

吉村社長:そうなんです。発想は当たり前のことなんですが、なかなか続けられないんですよ。私も、今でも続けられません。皆に怒られるかもしれませんが(笑)

コロナ禍を乗り越えた企業は強い

取材班:社会はコロナ禍にありますが、今後のビジョンなどをお聞かせ頂けますか?

吉村社長:今は全世界が不景気で、儲かっている企業もあるかもしれませんが、私が知る限りでは、経営が厳しい企業が多いようです。うちも去年に比べて売上げは落ちています。
ただ、今よりも下はないはずなので、この状況を乗り切った企業は、あとは昇っていくだけだと思っています。

第二次世界大戦で焼け野原になって、物資も食べ物も無い状態から高度経済成長を経て、今の豊かな国になりました。内容は違いますが、このコロナ時代を乗り越えられたら、強い企業になるんじゃないかと思います。

また、私がお話した経営者仲間には、同じことを考えている方も多いようです。1年後か3年後か分かりませんが、新時代が訪れて、苦労した経験を活かして、その後は絶対にやっていけると思います。

具体的なビジョンでいうと、支店を出して、将来的には3店舗にしたいです。
私は、会社の一番の財産は「人」だと思います。いくらAIが発達しても、その先には人間のお客様だったり従業員だったり、生身の人間がいます。人が繋がっていかないとビジネスは成功しません。
具体的には、社員の意識を改革したいと考えています。一人一人が経営者の立場で動けるように、経理は専門家にチェックを依頼して、営業も外部の方に指導を依頼します。そうしたことで、一人一人の意識を高めていきたいですね。

今後、リモートが当たり前になっても「人」は大切な財産です。その「人」が経営者の意識を持って仕事ができるように、教育ではなく意識改革をします。それができたら、まずは支店を出店していきたいですね。

起業したい方へのメッセージ

取材班:最後に、起業を目指す方へのメッセージをお願いします。

吉村社長:信頼・信用があるからこそ、人と繋がっていきます。起業して稼ぎたいと考える方も多いですが、一番大事なのは「人の心」ということを伝えたいです。稼ぐ事は大事ですが、どんな局面でも、人を裏切らないように。相手の立場で物事を進めていく事を心掛けてほしいです。

取材班:吉村社長、非常に勉強になるお話をお聞かせ頂き、ありがとうございました。

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お客様との繋がりを大切に考える吉村社長の起業インタビュー。取材班として伺った、我々の心にも響く素敵な想い・ビジョンを聞くことができました。

お客様の快適な住生活をサポートを理念に掲げる、サウスホーム株式会社様の事業所情報は下記よりご確認ください。

事業所名 サウスホーム株式会社
アクセス
住所 〒901-0145
沖縄県那覇市高良1-9-33 アーマンズハウス102
電話番号 098-851-9280
公式HP https://www.south-home.com/

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