両親が栽培方法を確立し守ってきた会社。ここで働きたい熱い願いが受け入れられて代表に。株式会社アセローラフレッシュ・並里社長のエピソード

「沖縄の経営者特集!」第49弾。今回は、株式会社アセローラフレッシュの並里康次郎社長をご紹介します。

「アセローラフローズン」でニッポン全国ご当地おやつランキングのグランプリを獲得するなど、沖縄本部町からアセローラの魅力を発信し続ける株式会社アセローラフレッシュ。

沖縄のアセローラの歴史そのものと言っても過言ではない起業エピソードから今後の展望まで、並里社長に伺ってきました。

起業の経緯はアセローラの歴史そのもの

取材班:まずは起業したきっかけからお伺いしたいのですが、創業は何年になりますか?

並里社長:創業は1989年、平成元年ですね。両親が創業して、2019年に私が事業承継しました。

取材班:ご両親が始められたんですね!その辺りからお話を伺ってもよろしいでしょうか?

並里社長:今でこそ皆さんアセローラというものをよくご存じかと思うんですが、もともと沖縄には無かったんですよ。
1958年に当時の琉球政府が戦後復興のための経済果樹としてハワイから取り入れたものの、栽培方法が普及せずに20年以上放置されていました。

取材班:なるほど。その後はどうなったんでしょうか?

並里社長:そこに目を付けたのが当時琉球大学の学生だったうちの両親でした。
農学部生だった父が「最もビタミンCを多く含む果物」としてアセローラを知って興味を持ち、それをブラジル出身で英文科だったうちの母が支えて、二人三脚で研究を進めて沖縄に合ったアセローラの栽培方法を確立しました。

取材班:すごいですね!そこまでして研究をされた目的や想い入れというのは何かあったんでしょうか?

並里社長:目的はたった一つで、地元である本部町に新しい基幹産業を作りたいという熱い思いがあったからでした。
ほかにも当時アメリカで大流行していたビタミンCブームが必ず日本にも来ると父が見据えていたのと、アセローラを自然栽培できるのが日本では沖縄県だけだという事情もあります。

取材班:素晴らしい先見の明ですね。本部町でのアセローラ栽培は順調に始まったんでしょうか?

並里社長:実際に事業を始めるまでに仲間の農家さんを集めようと動いたようなんですが、これがかなり大変だったようです。5年かけて200軒にお願いに回ったそうですが、基本門前払いだったようです。

取材班:200軒ですか!?当時はアセローラの知名度もなかったでしょうし大変ですよね…。

並里社長:そうですね、ただ1名の農家さんが熱烈に賛同してくれて、他にも7名の農家さんを誘ってくださいました。そこでアセローラを生産する「熱帯果樹研究会」と、アセローラの製品化・販売を行う「アセローラフレッシュ」の体制が整ったという感じです。

それからは 1年1年実績を積み重ねていったようです。10年の実績を積んだ際に特産品として本部町に働きかけたんですが、当時の町長からも実績を評価していただけて、どんどんアセローラが認知されていきました。

取材班:なるほど、本部町と連携することで具体的に何か変わったことはありましたか?

並里社長:5月12日をアセローラの日として制定していただいて、毎年PRイベントなど町をあげて行っていただいています。また2008年には沖縄県から本部町をアセローラの拠点産地としても認めていただき、今では名実ともに本部町の特産品になっています。

取材班:すごい!本当にアセローラの歴史と密接な関係がありますね。

並里社長:ここまで持ってきたのもウチの両親と町内関係者の皆様、いわゆる町全体で盛り上げてきた産業なんです。私が事業を手伝い始めたのは、父が亡くなった13年前あたりからで、本当に町全体の取り組みとしてここまで発展させることができました。

事業を継ごうと思ったものの…はじめは「必要ない」と言われた

取材班:事業のお手伝いを始められて、引き継がれるにあたって大変だったことはありましたか?

並里社長:実は当初事業を継ぐ気はありませんでした。事業の手伝いをしていく中で入社も考えましたが、別の就職先も決まっていましたしすぐにアセローラフレッシュに入社するつもりはありませんでしたね。

取材班:ということは、一度別のお仕事をされていたんでしょうか?

並里社長:いえ、それが当時の内定先の社長から「本部に帰って一度お母さんと真剣に話をしてごらん」と言われたんですよ。私の迷いが見抜かれていたんでしょうね。

それで実際に本部に帰って母と本音で話し合って、そこで初めて母の本気の想い、アセローラに対する想いやこれまでの経緯、楽しかったことや大変だったこと、これからのことまで全てを聞きました。
そうしたら何か湧き上がってくるものがあって、ここで働きたい、一緒に支えたいと考えて母に入社をお願いしました。

取材班:素敵なお話ですね…お母様も喜ばれたんじゃないでしょうか?

並里社長:私も喜んでくれると思ったんですが、母の第一声は「私あなた呼んでないよ」でしたね(笑)必要としてないと、きっぱり断られました。

取材班:えー!?それを聞いて…その後はどうされましたか?

並里社長:私も「えっ」って実際に言ってしまいましたね(笑)
ただ今考えると自分の意思を試されていたと思いますし、母としても「自分の都合で子供の夢や可能性を止めたくない」というのも本音だったと思います。
私もそこで更にお願いをして、なんとか入社することができました。

母も私であればITの時代に対応できるという考えで戦略的に採用したようですし、実は後継者としての入社ではなかったんですよね。

人と人を繋ぎ、感動と幸せを届けるということ

取材班:お母様にお願いをして入社をされて…それでもやはり代表というお立場になられたんですね。アセローラフレッシュ様の代表として、御社のコンセプトやアピールポイントについて伺ってもよろしいでしょうか?

並里社長:コンセプトからお話すると、うちの経営理念は「世のため人のため地域のため」、そして「安心安全な特産物で人と人を繋ぐ、感動と幸せをお届けします」というものになります。
なので今はアセローラをメインで売っていますが、単にアセローラを売る会社ではなくて、経営理念を体現しながら会社に関わる人々を幸せにしていきたいと考えています。

取材班:素敵な理念ですね…。事業承継されてからは何か新たに考えられたことなどはありますか?

並里社長:私が代表になってからのテーマとしては「家業から企業へ」というものがあります。今までの理念を大事にしつつ、企業としてそれをより実現できるようにしていきたいと考えています。

取材班:素晴らしいですね!アピールポイントについても教えていただけますか?

並里社長:やはり美味しいだけではなくてビタミンCやポリフェノールなど、健康や美容にも良いというのがうちのアセローラのPRポイントになると考えています。

取材班:健康にも美容にも良くて美味しいなんて最高ですね…!

「アセローラ」をもっと普及させたい

取材班:それでは続いて今後のビジョンについて伺ってもよろしいでしょうか。

並里社長:やはりアセローラ自体をもっと普及させたいですね。
うちは「アセロラ」ではなくて「アセローラ」と呼んでいるんですが、このアセローラを県内外に広く普及させたいと考えています。

取材班:そうですよね、呼び方少し気になってました(笑)

並里社長:これにはいくつか理由があるんですが、まずは原産国ブラジルの呼び方がアセローラだというのが1つ目の理由です。もう1つの理由としてはいわゆるブランディングみたいなものなんですが、アセローラフレッシュの技術で生産されたものをアセローラと呼ぶようにしています。

取材班:なるほど、そういう理由だったんですね。

並里社長:なので「アセローラ」をもっとブランディングしていきたいですね。
飲食店や家庭など身近なところに広まって欲しいと思いますし、そうすることで業績にも繋がって人もどんどん雇用できるようになれば会社も大きくなると思います。
そうやって本部町になくてはならない企業にしていきたいですし、その中で若者たちがうちに入りたいと考えてくれれば最高ですね。

そうなればそれこそ「世のため人のため地域のため」になりますし、「家業から企業へ」も実現できると考えています。

チャレンジ精神をもって一生懸命やること

取材班:最後に起業したい方へのメッセージをお願いします。

並里社長:とにかくチャレンジ精神と一生懸命さは意識していますね。
代表になるまでの過程を振り返ってみると、目の前にあるチャンスや与えられたことに一生懸命だったなと思います。一生懸命やっていると必ず誰かが見てくれたりしていて、そこからまた声をかけてもらえたりチャンスをもらえたり。

それもまた逃さず一生懸命やってきたので、自分は道を切り拓いてこられたと考えています。

取材班:一生懸命に取り組むこと…確かに大事ですよね。

並里社長:一生懸命にするというのは当たり前ですけど本気でやるのは結構難しいと思うんですよね。
なので起業したい方には、チャレンジ精神をもって目の前のチャンスに一生懸命取り組んで欲しいです。

取材班:一生懸命チャレンジすることですね。並里社長、本日は素晴らしいお話をありがとうございました。

株式会社アセローラフレッシュの情報はこちら

アセローラの歴史と共に事業展開されてきた株式会社アセローラフレッシュ様。
ご両親の起業エピソードから今後のビジョンについてまで力強く語る並里社長からは、ご両親の想いとアセローラを守り、そして会社も本部町も発展させていきたいという強い想いを感じました。

美味しいだけでなく健康にも美容にも効果的なアセローラを販売されている、株式会社アセローラフレッシュ様の事業所情報は下記よりご確認いただけます。

事業所名 農業生産法人株式会社アセローラフレッシュ
アクセス
住所 〒905-0222
沖縄県国頭郡本部町並里52-2
電話番号 0980-47-2505
公式HP https://acerola-fresh.jp/

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